良い服を見ると。つい。

 

こんにちは。黒田です。

 

 

 

蒸し暑さに霧雨。

雲に小雨。

雷に大雨。

 

 

本日は。

 

 

 

 

良い服見ると。つい。

 

 

つい。

 

 

 

 

 

 

 

気になる♪なんだろ

 

 

 

参りましょう〜

 

 

 

 

 

・・・

 

 

今から22年前くらい。

 

 

当時は日本橋に店舗を構えていた、

イタリア修行から帰国したばかりの、

若きテーラー佐藤英明。

 

 

ある日、

一人のお客様の仮縫いをしていた時のこと。

 

 

 

 

「あ!!!君のこと、思い出したわ!!!」

 

 

 

と、突然そのお客様が言い出した。

 

 

 

 

 

「昔!日本橋のデパートの前で突然僕に声かけてきた青年!君だ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

一瞬かたまって。

 

一瞬考えた。

 

それから頭の記憶をグングン巻き戻して。

 

すると佐藤英明は想い出した。

 

 

・・

そうだな

そんなこともあったかもしれない

 

なぜならば。

僕は、良い洋服を着ている人を見ると、つい。

「その服どこで作ったんですか?」

と、声をかけてしまう癖がある。

・・

 

 

そう思った佐藤英明であった。

 

 

 

 

・・・

 

ペコラ銀座店主、佐藤英明。

 

自然といつも、考えている。

自然といつも、見ている。

洋服のこと。

 

 

 

特に若い頃は、

良い洋服を着てる人を見ると、つい、

声をかけてしまう事があったそう。

 

 

「そう頻繁には無いんだけど、本当に良いなと思う洋服着てる人を見ると、どこで作ったかを聞きたくて、声をかけていた。若い時は特に。このお客さんは、僕がフランスやイタリアに修行に行く前の、日本で五十嵐先生のところで学んでた時に声かけたんだよ。その人が偶然、僕の帰国後に作り来てくれたんだよね。」

 

 

当時を思い出し、話す佐藤英明。

 

 

「それからね、ある時、銀座線の地下鉄に乗ってた時、隣に座ってた人の袖口見たら、このボタンホールの穴かがり、ブリオーニだ!って思って、見上げたらイタリア人だったから声をかけたの。『良い服着てるね、それブリオーニでしょ?』って。そしたらその人が満面の笑みで『そうだよ』って言ってさ。そしてなんと、その人はブリオーニの営業マンだったの。それからちょっと仲良くなって、その後も交流してたなぁ。」

 

「あとね、もうひとつすごいの。これもヨーロッパに行く前、五十嵐先生のところに通ってたころなんだけど、バイト先に向かってる途中、前に歩いてる人が良い服着てるな〜と思ってたの。そしたら、同じバイト先に入っていって、直接は話さなかったけど、その人が僕の上司の上司の上司のそのまた上司だった事を知った。それで数日後、父親が日本橋で構えていたテーラーに遊びに行った時に、僕のバイト先のその上司が、父親の顧客だったことが分かったの。すごいよね。それで、後日、その上司に僕は『今作ってるテーラーよりも良い服作るので、僕に作らせてください』って言いに行ったの、笑。当時僕はまだパンツしか作れなかったんだけど、パンツの注文とって納品した、笑。」

 

 

 

今も昔も。

ずっと真剣に。

考え続けている。

 

 

良い洋服のこと。

良い洋服づくりのこと。

 

 

 

考えること。

考え続けること。

 

考えを巡らせ、想いを馳せること。

 

 

それによって繋がるご縁。

 

 

 

互いを引き寄せ合う

良い洋服

 

 

 

 

 

そういえば.

 

若き頃の佐藤英明が、フランスの裁断学校から

イタリアのマリオ・ペコラ氏のもとへと、

弟子入りをするきっかけとなったのも、

 

美しいポロコート。

 

 

 

 

 

良い洋服が

人と人を繋げる架け橋となる。

 

 

テーラー佐藤英明の、

「良い服を見ると。つい。」

 

 

 

 

とっても素敵なお話だったので、

お裾分けいたしました。

 

 

 

 

 

 

 

「あの人、今はどうしてるかなぁ」

By Hideaki Sato