« 2006年7月 | blog TOP | 2006年9月 »

2006年8月31日

グレンチェック

こんにちは。増田裕二です。
まだまだ残暑の残る折からですが、ペコラ銀座に秋冬の生地がほぼ揃いました。

ペコラ銀座における今期の生地のお勧めはグレンチェックになります。
そこで今回は営業スタッフ別によるグレンチェックお勧めの生地をご案内したいと思います。

佐藤英明のお勧め H・LESSER&SON(英国製 スーツ地 ウール100%)
H.LESSER-555.jpg

本間のお勧め EDWIN WOODHOUSE(英国製 スーツ地 ウール100%)
EDWIN-555.jpg

芝田かおるのお勧め FINTES(イタリア製 ジャケット地 ウール100% 14.5MICRON)
FINTES-555.jpg

増田裕二のお勧め MOXSON(英国製 スーツ地 ウール100%)
MOXSON-555.jpg

以上になります。

佐藤と本間は色の濃いしっかりとした生地に対しまして芝田は軟らかいカシミア混の色気のある生地,
私が選んだのは明るいしっかりとした生地でした。


今期はどのようなグレンチェックの生地が、お客様の反応が良いのかが今から非常に楽しみです。

2006年8月19日

落合正勝先生のご冥福をお祈りします

落合正勝先生のご冥福をお祈りして。
佐藤英明

去る8月7日、落合正勝先生が天国に召されました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。

私が落合先生に初めてお目にかかったのは8年前、フィレンツェでのピッティコレクション会場でした。当時私のイタリア人の友人がブリオーニで働いており、ピッティのブリオーニのブースで彼に紹介されたのが初対面です。初めの印象はちょっと恐そうな方でしたが、それからお付き合いさせていただくうちに根はとても優しい方だと気付きました。
初対面の頃、ちょうど落合先生はイタリアのオーダーの洋服に興味を持たれた時期で、私にもご注文をいただくようになりました。落合先生はお洋服を仕立てるときに特別な注文はされず私に任せて下さる方でしたが、好奇心旺盛な方でいろいろと質問をされたものです。私自身は特別不思議と思わないような事にも細かく突っ込んで聞かれるので、こちらも改めて考え、逆に勉強になったこともたくさんあります。

落合先生の優しい人柄を実感したエピソードがあります。
お付き合いするようになった初めの頃、プリンツィヴァリ氏と共にご自宅に招待していただいた折、そのころ先生が18年来飼っておられた愛猫をとても慈しんでおいでになったその姿が印象的で、私の先生に対する、ちょっと恐いイメージが払拭されたのでした。
落合先生は私が今まで会った人たちの中で本当に洋服が好きな人だと思います。
先生が洋服を見る、洋服の話をするとき、まるで子供が自分の大好きなものや欲しいものを見るように、目を輝かせていらっしゃいました。きっとそうした洋服への思いが、沢山の洋服愛好者たちに好感を持たれ、支持されつづけたのだと思います。

最近の2年間ほどは先生もとてもお忙しく、私も仕事に追われてまったくお会いする機会を持てず、お体の調子が芳しくないと伺っていながらもそれまでのご厚情に改めて御礼をすることも叶わないままに、先生が天国に行かれたことが非常に悔やまれます。

10年前、私がミラノのペコラの元から日本に帰ってきた頃、日本では自分が身に付けたイタリアの伝統的な洋服作りの技術や知識が理解されないのではないかと自信を失いかけてイタリアへ戻ろうかと考えていた矢先に、メンズEXの落合先生の記事を読んで、ここ日本にも自分の基盤となったイタリアの服作りを理解してくれる人がいたのだと知り、踏み止まってこのまま仕立て屋を続けようと決心しました。
私が今日本で仕立て屋を続けているのは落合先生の記事との出会いがあったからです。
落合先生には非常に感謝しております。そして心からご冥福をお祈りいたします。

2006年8月14日

ポロコート

こんにちは増田裕二です。今回はポロコートをご案内致します。

500.jpg


洋服で一目見たときから、「何が何でも欲しいな」と思えるものにはなかなか出会えないのですが、
入社して一目で「私も絶対に欲しい」と思ったのがこのポロコートです。出来上がりのコートを見た瞬間から、異様なまでの手作り感、男らしさが伝わる。まさに男の洋服です。

簡単にポロコートについて説明したいと思います。
時はさかのぼり、今より約20年前の事、若き佐藤英明がパリで仕立ての勉強をしていた頃、アルバイト先の日本料理店でウエイターをしていたら、お客様が着てこられたコートを見て大興奮したようです。
そのお客様はカップルで来られていて、別れ話のようなシリアスな雰囲気だったようですが、佐藤のどこのコートなのか知りたいという情熱が勝り、何とか仕立て先を聞くことが出来たのです。それこそが佐藤がその後に修行を積むアトリエとなる「マリオ・ペコラ」なのです。
そのマリオペコラで、佐藤が積み上げた経験の結晶がこのポロコートであり、ペコラ銀座にとって別格のコートなのです。

このコート、佐藤英明に聞くと、とにかく手作業の箇所がジャケットに比べても多く、持つと重いので非常に手間が掛かるようです。言い訳がましいですが、納期も別格で、約5ヶ月くらい掛かってしまいます。
佐藤の話を聞くうちにますます欲しくなるのですが、手間やお客様のオーダーの納期の事を考えますと、なかなか言い出せなくなってしまいます。

ハンガーの根元が壊れないのか心配になる位、持つと重いのですが、一度羽織ると重く感じないのがこのコートの特徴です。

流行に惑わされない、本物のコートがもっと認知されれば良いなと思います。

2006年8月 7日

スタイル

こんにちは。今回は増田裕二より当店の代表的なスタイルをご案内したいと思います。

写真が当店の代表的なスタイルになります。3つボタンで真ん中1つ掛けるのが主流です。

%E7%94%BB%E5%83%8F-111.jpg

私、電車通勤なので嫌でも同じ車両に乗っている人のスーツに目が行くのですが、
だいたい多いのが3つボタンか2つボタンなのです。こんな区別は変なのですが、
おおよそご年配の方が2つボタン、若い方は3つボタンが多い気が致します。

では、3つボタンと2つボタンはどちらがクラシックなのか、そもそもボタンの数が意味するものとは何かを、店主の佐藤英明に聞いてみたところ「流行もあるけど、基本的にはボタンの数にこだわるより、着る人が似合うものや気に入るスタイルを変えないで着続けることが大切で、たとえ周りから似合わないといわれても、仕立ての良い体にあったスーツであれば、どんどんと似合ってくる。」と言う事でした。
また、「ヨーロッパのテーラーの顧客は20年、30年とスタイルを変えない顧客が多く、ボタンの数を気にする人は非常に少ない。顧客一人一人、スタイルや考え方を変えないで貫いている人が多く、それを自然に貫き通すのが真のオーダーの服であり、クラシックである。」との事。

私の佐藤英明への質問そのものが見当はずれで、スーツの本質はシンプルで、細かなディテールよりもいかに人の体に忠実にあっているかと言うことが重要なのかなと思いました。